2010年5月26日水曜日

いまさらながら『ウェブ進化論』梅田望夫

今更ながら、梅田望夫『ウェブ進化論―本当の大変化はこれから始まる』を読みました。
『フューチャリスト宣言』梅田望夫/茂木健一郎 を読んでから、こっちにたどり着きました。

一言でいうと、とても勉強になったし、とてもワクワクしたし、とても考えさせられたし、おもしろい本でした。


この本では、ネット世界に「住む人」「使ったこともない人」というのが出てきます。

顧問企業の幹部との議論について書かれている箇所で、「(ネットの世界に)『住む人』『使ったこともない人』の間の溝は大きくなるばかりだ。」とあります(「ネット世界とリアル世界」の項)。

私はウェブなんて、全然、まったくの素人。ただ自分のブログを書いているというだけ。
ブログを書いているという程度の私は、梅田さんのいう「ネットの世界に住む人」ではないにしても、「ネットの世界を覗いた人」ぐらいの位置にはいるかもしれない。
このぐらいの位置で、この本を読むことができたことがとてもラッキーだったと思う。
自分もネットの世界の住人なんだってことが実感できるから。
自分のweb2.0の登場人物なんだってことが実感できる。
自分にかかわりのあることだと、誰だって俄然興味がわいてくるわけです。

web2.0って、私だって、参加してんじゃん!!とアドレナリンも出るけど、同時に、自分はネットの世界のホンの小さな一要素でしかなく、ネット全体からすれば、見えないぐらい小さい存在だってことも自覚してしまう。
無料のbloggerで喜んでブログ書いて、一度はamazonのお店を出したりなんかしたけど、それって、結局、amazonの被リンク数を増やすことに貢献してて、amazonの商品がgoogle検索で上位に来ることのお手伝いだったんだって(118頁)。
少なからずショックです!!

そんなショックを受けた後だと、「ブログとは総表現化社会という未来への序章を示すもの」(「ブログと総表現化社会」の項)というワクワクする話とは裏腹に、 「どうせ、私の発信する情報に価値なんてほとんどないんだよね。とほほ。」と、ちょっと悲しくなるのです。

だから私はこの本の後、「ウェブはバカと暇人のもの」 中川淳一郎著 を読むことになりました。
ところで、もし読んでいなければ、「ウェブ進化論」「ウェブはバカと暇人のもの」はセットで読むのがお勧めです。
なんていうか、こってりした甘いチョコレートケーキを食べる時って、エスプレッソみたいな苦いコーヒーが合いますよね。この2冊は、そんな感じです。お互いセットでよりおいしい。
 私としては、「ウェブはバカと暇人のもの」よりも、「ウェブ進化論」派ですけど。

梅田さんはネットの「こちら側」と「あちら側」という言い方をします。
「こちら側」が携帯電話、カーナビ、コンビニのPOS端末、高機能ATM、薄型テレビ、DVDレコーダー、デジカメ。
「あちら側」がインターネット空間に浮かぶ巨大な情報発電所で、google,イーベイ、amazon,ヤフー。

この「こちら側」と「あちら側」という比喩は、素人にはとてもわかりやすいです。
どういうこと?って夫に聞かれてもうまく説明できなかったんだけど。。。

多分私が2006年時点でこの本を読んでも、よくわからなかっただろうけど、今は、Gmailもあるし、ワードやエクセルみたいのも、googleのドキュメントであるから、なんとなく「あちら側」っていうのがどういうことかわかるのです。
そのすごさもなんとなくわかるのです。

ところで私は法学部出身なので、ウェブの民主主義という言葉が出てくると、じゃあ、今はフランス革命あたり?とか思ってしまう。
 ブログによって総表現化社会が到来するというと、権威側からよく聞かれるのが「そんなコンテンツなんて大半はクズである。」(147ページ)という反論だそうだけど、これって、「衆愚政治」って言ってるのと似てると思うし。

というわけで、とてもためになった、面白い本でした。お勧めです。

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